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NPO法人・博多笑い塾~福岡・お笑いボランティア~

福岡市に「笑いは健康に通じる」をモットーに、主に福岡県内で月10回前後のお笑い公演をしているお笑いボランティアグループ「博多笑い塾」がある。芸名、ドクター・マジックこと代表の伊藤実喜(いとう・みよし)さんは、リハビリ中のお年寄りだけではなく、一般の人にも笑いの持つ力を伝えたいと2年前に同会を立ち上げ、2001年4月にNPOの資格を取得した。博多笑い塾は、小学校から老人ホーム、刑務所や災害被災地まで幅広く公演を行っている。

笑招人(笑いを招くという意味)と呼ばれる、一芸を持った会員の数は約30人。伊藤さんの考えに賛同して、マジックやモノマネ、腹話術など様々な芸を持つ会員が集まった。毎月恒例の会合では新しい笑いのネタが披露され、お互いに意見を出し合う。

この日は、福岡市大牟田市の自治体に招かれての公演。最初に伊藤さんが冗談を交えて、笑いを誘いながら健康に関しての講話を行った。
続いて笑い塾のメンバーが登場。歌に踊り、南京玉すだれなど、手を替え品を替え会場を沸せる。公演のトリを飾るのはドクター・マジックこと伊藤さん。この日一番の大技も決め、マジックも公演も大成功。拍手と笑いのうちに公演は終了した。

伊藤さんは「ああ、よかったと帰ってくれることが笑いの処方せんとして生かされると思う。点滴や注射、薬などと同じか、あるいはそれ以上の効果があるのではないでしょうか」と話す。笑いから健康を生み出す伊藤さんのマジックはこれからも続く。

(2001年11月3日の放送より)

マジック療法士を養成し、「笑いの健康」の輪を広める。

私は、博多笑い塾の活動の輪をこれからも積極的に広げるとともに、将来的には「マジック療法士」の認定制度を創設して、多くの医療や福祉の現場で役立てて欲しいと考えてます。
一般的な理学療法や作業療法によるアプローチも重要ですが、これからは代替医療の一つとしてマジック療法があってもよいのではないでしょうか。そのためには、医学的なデータをもっと蓄積し、効用をより理論的に実証しなければいけないと思っています。
デイケアの利用者や往診を受けた患者の生き生きとした表情が、笑いの効用と同氏らの活動の成果を何よりも実証していると思っております。

「最高の薬“笑い”を生かした医療を広めて行きたい」

現代社会の問題に、1人悩んでいた時、「日本笑い学会」の存在を知りました。全国約1000名の会員で構成され、笑いを総合多角的・医学的・文化的に研究実践する学会です。そして、1999年8月に全国で10番目の支部「博多笑い塾」(会員130名)が発足し、私がその“代笑”(現在は 小ノ上マン太郎氏が二代目です)を務めました。

笑い塾では、「笑いと健康」をテーマに月1回の例会で、笑いのワンポイント医学講座、マジック講座、一発笑い芸、大道芸、落語、笑いの体験談など多くの笑い芸を講習し、研究実践し、医療・ホスピス・福祉施設や刑務所への慰問活動、海外医療ボランティア活動にも貢献してきました。今後は「笑いと健康」をテーマに、より充実した活動を行うため、NPO法人を取得し、「笑いで治療」を目標に、笑いの癒し人(笑招人)を育成し、多くの病んでおられる方々や、がん小児病棟、大学病院等の医療施設に積極的に出かけていくつもりです。笑いの治療人としての医療活動と医療スタッフの意識改革を含めた世直し活動が21世紀の課題なのです。